一般のマンションと価格はほぼ同じ

2011.11.18

坪単価は、どうか。全体の平均が四八万円で、ヒューザー物件は四五万円だ。これまた広さに対して、ごく平均的な値段といえる。けっして「安い」わけではない。坪単価で比べると、公的機関が分譲したマンションのほうがヒューザー物件よりもかなり安くなっている。ヒューザー物件は、平均的価格だった。それには理由がある。ほとんどのマンションデペロッパーは、一戸当たりの専有面積を狭くし、販売戸数を増やして利益をあげようとする。

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だがヒューザーは百平米以上の広さを最大の売りにした。その代わり、設備などにはコストをかけず、面積当たりの価格を平均レベルに維持したのである。平均的価格だったにもかかわらず、「安い」と感じさせたのは世のなかの「百平米超=億ション」の先入観が強かったためだ。ふつう「億ション」といわれるマンションは、首都圏では都心の港区、中央区、千代田区など地価の高い場所に建てられ、内装や設備にも凝っている。広さだけでなく、高地価や付帯設備の豪華さが価格を押し上げる。一方、ヒューザーは、百平米超でも「億ション」にならないよう地価が低めの立地を選び、モデルハウスは本社にしか置かず、間取りは徹底的に規格化した。極端にいえば、ヒューザー物件はどれも同じ間取りだ。内装や設備は必要最小限にとどめる。「直床・直天井」で壁紙にも凝らず、床暖房や風呂場の乾燥設備はない。玄関扉やサッシもひと昔前のタイプだ。これらは購入者が好みで設えればいいとした。住戸をよりスケルトン(構造本体)に近い状態で販売している。だから都心の「億ション」に比べれば安いけれど、一般のマンションのなかでは平均的価格を設定できた。ヒューザーは世間の「百平米超=億ション」という固定観念を逆手にとったわけだ。




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