外国からの不動産需要が、これからも期待できるのか

2011.10.07

リーマン・ショック直後には、国内外の「ファンド」は不動産市場から一度消えてしまったように、その活動を止めていた。二〇〇九年頃から、再び海外の機関投資家が散見されるようになったが、彼らはリーマン・ショック前とは違った顔ぶれである。最近では、欧米に代わって、アジア系の機関投資家が台頭してきている。シンガポール、中国、台湾など、東アジア、東南アジア系が活躍している。特に活発な動きをしているのが中国で、個人を中心として、日本の不動産に熱い視線を注いでいる。彼らの投資対象は多岐にわたっている。ホテル、オフィスビル、マンションなどで、地域も東京だけではなく、大阪、札幌、福岡などの都市にも及んでいる。彼らの多くが、日本の不動産に投資をする理由の一つは、分散投資のためであり、経済成長の著しい中国への投資もすでに実行している。東京都心部のマンションやオフィスビルの取得を希望する中国人の投資家も多くなっているが、価恪を押し上げるほどのボリュームにまでは至っていない。しかも、この動きがこれからどれくらい続くのかも、未知数である。日本の大都市の不動産の収益性が高く、キャピタルゲインが得られるということであれば、持続的な資金が流入して価格を下支え、上昇させるエネルギーとなるが、その逆の見込みとなれば、一時的な動きにとどまることになる。現在、勢いを増しつつあるアジア系投資家、また従来から市場で確固たる地位を築いている欧米からの資金の流入がなければ、東京などの都市の不動産価格の上昇は期待できない。

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