西ドイツは地価対策ではマスタープランによって地域性(用途地域)と公共施設のあり方を明確に策定し、建築規制の面から用途規制をし、地価の多様性、偶然性に一定の枠をはめることに成功している。これはわが国の都市計画、建築基準法の構想と似ている。西ドイツの特徴は、鑑定委員会制度と標準地価格公示制度である。わが国でも地価公示制度が発足し、その中で土地鑑定委員会の権限をきめているが、その精神はわが国と西ドイツの場合では少し異なっている。
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西ドイツでは自由市および州行政区域に、それぞれ独立に鑑定委員会が設雌され、一般収引の価格の調査や標準地価格の評定をし、または依頼によって評価したり評価の調定などを用務としている。わが国でも、公示制度のなかに土地鑑定委員会が設置され、鑑定士によって鑑定評価された標準地の価格の調整をして公示することと、試験の施行、および不動産鑑定価格の苫情審査を行なうことになっている。一見相違ないようであるが、わが国の鑑定委員介が公示価格制度という行政法規のなかにあるために、公示価格を基準としなければならないように感じる。西ドイツにおいてもわが国と同様、はじめは地価を一定基準に固定したいという意図から発想したもののようであるが、地価の本来的性格をよくのみこんで、鑑定委員会の任務はどこまでも、地価の適正値を調整して国民に提示するという範囲、すなわちサービス的使命の域に踏みとどめている。地価公示というような方法は、まかり間違えば全体的統割にすすむ可能性の強いものである。