まず耐震設計の出発点をさぐる

2011.11.04

建設が予定されているサイトでは、長期間にわたって地震観測を続けて、微小地震−マグニチュードが一から三程度の小規模な地震で、人間には感じない−の記録をとる。この程度の小地震なら相当な数の記録が集まるので、それぞれの微小地震の震源を求めてみて、もし震源がある線上とか面上にはっきり集中している傾向があると、そこにもやはり将来地震が起こる可能性があると判断する。こういったことをすべて調査しつくした上で、サイトにもっとも強い影響を与えそうな地震をいくつか選んで、これらを設計用の地震、つまり耐震設計の出発点とする。

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ただ発生する地震のマグニチュードが六・五以下といった比較的小規模な活断層は、地下に隠れていて、いくら詳細に調査しても見落としてしまう可能性が多分にある。だから、こういったことをカバーする意味で、マグニチュード六・五の直下型地震も、設計地震の一つとして数えることになっている。このように原子力発電所の耐震設計は、地表面の地震動といった現象より、いま一つ深いところに根差しており、しかも各サイトそれぞれに稀有な条件を最大限に尊重していて、もはやゾーニングといった画一的なものからは完全に脱却し、個別的な設計になっているといえよう。一般の建築の耐震設計も、やがてはこういった個別型のものになっていくだろう、と予見しても恐らく間違いはあるまい。




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